わたしと音楽

今日はコンパスポイントという場で
お話と演奏の機会をいただいた。

タイトルは「わたしと音楽」

・歩いてきた道
・ヴァイオリンってどんな楽器?
・ワークッショプ

こんな流れだった。

「歩いてきた道」では、小さいときのこと、
オーケストラとの出会い、大学受験、ドイツ修行時代など。
今回、今までを振り返り、整理してみると、
そうか、あの時こういうことがあったから、
こうなったのか、とすべて必然に思えてくる。
嬉しかったことも、辛かったことも。
実際に、必然なのだろうな。

20代は、目の前に歩むべき道があった。
それはまるでパン食い競走のようで、
目の前に課題があってひとつ食べたらまた次に越えるべきものがあった。
必死で無我夢中で、過ごした時間。
30代に入り、道がなくなった感じがしたのを覚えている。
それがはじめはこわかった。草をむしって、道を必死に
つくろうとしたりしたこともあったけれど、そのときに
道なぞつくらず、野原で自由自在に、独創的に
生きている人たちと出会った。彼らとの出会いは、
地下水を掘って掘って掘っていったら、突然水があふれて
きたようで、世界がまるで反転したように、景色が変わった。
道を歩くことではなく、野原で遊ぶことの楽しさを知り、味わった。

さて、これから40代、50代・・・となっていくわけだけれど、
たぶん、あっ!という間なのだろうなーと思う。汗。。。
やりたいことも、行きたいところも沢山ある。
楽しみながら、よいテンポのなかで、動いていきたいな。

自分の人生のことを人前で話すことになるなど
思いもよらなかったし、面白いのかな・・・と少し不安もあったが、
みなさん、時折頷きながら、熱心に聞いてくださった。有難い。
これまで、コンパスポイントという場で、みなさんが温め、培ってきた
土壌があったからこそ、今日は自分もよい意味でリラックスしながら
お話させていただけた。とにかく明るくて溌剌としていて笑顔がいっぱい。
これからも、コンパスポイントの活動に、いろいろ参加していきたいな。

「ヴァイオリンってどんな楽器?」では、
楽器の構造や、奏法の特徴などを解説しながら、
何曲か演奏していった。弓は、ボールが跳ねるのと似ていて・・・と
弾ませながら、色々なバリエーションを実演。
そしてまた「重さ、スピード、弾く場所」によって
音色や音量、音質が変わるのを見て聞いて味わっていただいた。
こういう解説をするといつも、ヴァイオリンというのは、本当に
魅力的な素晴らしい楽器だなーーーと惚れ直してしまう^^。

「ワークショップ」は、事前にコンパスポイントの方と
ミーティングをして、アイディアを出し合って、企画を練った。
その甲斐あって、大変面白い試みとなった。

・性質の違う2曲の演奏を聴く
・1曲聞いたら、用意してある色とりどりの折り紙を選び
そこにクレヨンで浮かんだイメージや色などを、自由にアウトプットする。
(これをもう1曲)
・2人ペアになり、片方の人の2枚の絵を見て、
どちらの絵がどちらの曲かを想像しながら、感想や印象を話す。
(絵の主は、ひたすらそれを黙って聞く。これを交代して同じことをする)
・答え合わせや、感想。
・最後に2つの机に、それぞれの曲の絵を別々に全員分並べてみる。

これが想像以上に面白かった。
わたし自身が一番楽しかった。笑。
普段演奏を聞いていただいて、感想などはお聞きするけれど
それをなにかまた違う形にアウトプットしてもらったことはなかった。
しかも、こんなに大勢に一度に見ることができて、大興奮。笑。
形を感じるひと、風景が浮かぶひと、その風景に必ず自分を入れるひと…
こんなにも違いがあり、また、共通項や、傾向などはあるんだなーという発見。

1曲目は、バッハ/無伴奏パルティータ第3番「プレリュード」
2曲目は、チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲第2楽章

1曲目では、全体的に明るい色調。紙を細かく折った
斬新なアートも出現。

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2曲目は、帽子をかぶって傘をさしているひと、
船が出向する風景、暖炉のある室内、渦など…
要素がちょうど同じ絵が沢山あった。

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ペアになって、どちらがどちらか想像して
感想を言うのは、演奏家と聴衆の関係と似ていて、
見ていてとても興味深かった。

演奏を聴くことも、感じることも、ほんとうに
無限で、自由で、豊かだ〜〜〜と改めて感じた。

このワークショップはまたどこかで是非やりたいな♪

今日は朝から晩まで
充実していた。。。。。

明日はサロメの一日目。
楽しみ!

今日の言葉*

自分が選ばなかった道を否定することでしか
自分が選んだ道を肯定できないのであれば、
こんなに悲しいことはない。周りを否定して、
1メートル押し下げて、相対的に自分を1メートル高くみせるよりも、
たった1センチでいいから自分自身を押し上げる、
その絶対的な1センチを大切にして生きたい。

江本伸悟さん

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